オーストラリア サーフィン情報





 アンドリューキッドマン
 Date of Birth : 1970年8月7日

 映像製作者 音楽家 
 サーフボードシェーパー 
 詩人 写真家  
 サーフジャーナリスト,,,

 サーフィンを様々な分野で具象化し
 ていくオーストラリアの若手サーフ
 クリエーター

 次作「グラスラブ」は世界各地でのロケを終え
 た。完成は2004年9月予定。現在はNSW州
 バイロンの山奥の自宅で最終編集中。また
 映像に合わせて数曲がレコーディングされ
 ている。

 出演はニールパーチェス、デレクハインド、
 スティーブペズマン、トムカレン、スキップ
 フライ、ジョエルフィッツジェラルド、ガスディ
 ッカーソン他。
 サーフィンフィルムの「バラッカ」に成り得る
 作品。アルバム「スペースインビットウィーン
 」の”ナラビーン”がタイトル曲である。


    写真    アンドリューキッドマン、アンディーデービス、ヒューマックロード、ジョーカレン、マーシャルハットリ、矢口唯史
    ストーリー 矢口唯史



The Space In Between

2002年シドニーでレコーディングされる。ボブディランのカバー、ニールヤングのZUMA BEACHを髣髴させる”If they only knew”等、アンドリューの優しい歌声とアコースティックギターはメローな雰囲気を醸し出す。言葉に表現するとしたら「カントリーソウルサーフィン」。サウンドプロデューサーのブラッドトンプソンはPICOを発掘したシドニーでは名の知れた大御所、最近ではスティーブクーニーの「ULU32」の中で渋いブルースギターを弾いている。

Q 今の環境、バイロンの山は何かを創作するのにプラスですか?

A 環境が人間に及ぼす影響はとても大きい。「リトマス」はノーザンビーチーズで制
  作したけど「スペースインビットウィーン」はカントリーで制作したアルバムなんだ。


Q あなたはオーストラリアでもサーフィンのメッカと称されるシドニーノーザンビーチ
  ーズで生まれ育っている、ここ最近何か変化を感じますか?

A 僕等が生まれ育った頃とはずいぶん違う。子供時代、そこはワーキングクラスが
  住む土地で両親は真面目に働き、ある意味質素なアボリジニのようなローカルだ
  ったと思う。土地を愛し丁寧に耕し自然の恩恵に感謝する事を教えてくれた。同じ
  者同士が自然と集まり良い雰囲気を醸し出していた。サーフィンに行けばいつも同
  じ仲間がいた。でも今は知らないサーファーばかりだ。大部分のローカルはここを
  去って行ったからだよ。理由は家の価格の高騰。外からの投機の集中砲火を浴び
  た。住んでないに一人で家を何件も所有するという理不尽が罷り通りスノッブな人
  種が増えた。雰囲気が変わった。余りに変わり過ぎた。元々僕の知る限りノーザン
  ビーチーズの人達は他に較べてのんびりしてハワイのノースショアーにも通じる空
  気だった。でも今は僕にとって冷たい土地、「ドッグ・イート・ドッグ」つまり私利私欲
  にかられて情け容赦のない戦いを感じる場所に変わった。車を運転していても仕
  事をしていても、サーフィンをしていてもだ。残念だけど昔日を懐かしく感じる、皆
  が信頼し合えた時代だ。奇妙だけど近年移り住んできた裕福な階級の人達は僕
  達が子供の頃に経験したノーザンビーチーズのマジックを金で買おうとした。無理
  な高台にコンクリートの家を建て贅沢の限りを尽くしてだ。でも自然は買えない、
  神からの贈り物だからね。もちろん今でもノーザンビーチーズは美しい、今ここに
  住んでいる人達だって自然を謳歌しているだろう。でも私にとっては美しい想い出
  だけだ。


Q それで昨年バイロンの山奥に引っ越したのですね。バイロンは以前のようにヒッピ
  ー的な雰囲気なのですか?

A バイロンは変わった、全てが以前とは異なる。ローカルには言い難いけどノーザン
  ビーチーズと同じ現象がまさに起きている。それでもバイロンに移住してきた人達
  はゆったりとした生活を求めていると思う。彼等は宇宙的な事、精神世界に対して
  よりオープンだし冒険好きに映る。これらは皆のドアを開きコミュニティー的ムード
  を高めるのを助けていると思う。ヒッピーは過去の遺産に過ぎないけど悪くない。
  ポジティブな力とポジティブな場所が出会えば何かが起きる。僕は本当にここでの
  生活を楽しんでいる、ローカルファーマーやコミュニティーの仕事を手伝う事は大
  切だとも思う。心配なのは投資家がこの場所を投機の対象にして不動産が無闇に
  高騰する事だ。金儲けのために家を買う人は地元に何も残さない、ただ腐った肉
  を持ち込むだけだ。真面目に人生を楽しんでいる人にとって害な存在以外の何者
  でもない。


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 Chapter

 01・・Intro.
 02・・Litmus
 03・・・・・“The Children of
          Morning of the Earth
 04・・・・・ウエインリンチ
 05・・・・・デレクハインド
 06・・・・・マークオクルーポ
 07・・・・・ジョエルフィッツジェラルド
 08・・・・・トムカレン

 09・・Sound
 10・・・・・Gig at Avalon
 11・・サーフボード
 12・・サーフジャーナリスト